千里の道も一歩から
ある本を学びたいと思いましたが、300ページ以上もあることから、最後まで読むことができるか自信がありませんでした。
その本は、全60話で構成されているため、一日15分、一話ずつまとめることにしました。
そして、それについて自分の生活で活かせるような考え方をメモするようにしました。
最初の10日間くらいでしょうか。
「まだ10話しか勉強してない。まだ50話もある・・・」と先を考えると呆然としていました。
ところが、気がつくと20話、30話と瞬く間に時間は過ぎ、あっという間に50話を超えていました。
ここでのポイントは、ずっと続けられたということです。
千里の道も一歩から。
心理学に「フット・イン・ザ・ドア」というテクニックがあります。
小さなお願いを聞いてもらうと、そのセルフイメージが作られ、大きなお願いが聞いてもらいやすいというものです。
他人にするお願いも大切ですが、私が思うに、自分に対しても活用できるのでは?ということです。
小さなセルフイメージがつくられると、それを育てるかのように、自分の行動が向いていきます。
例えば、「私は親切な人」というセルフイメージができると、そのイメージを育てるような行動を取っていくのです。
今年の母の日に、初めて花をプレゼントしました。
これで「母思い」という小さなセルフイメージができたため、またいつか母が喜ぶような何かの行動を起こすでしょう。
バカバカしいような小さな体験が、少しずつ大きな体験へと導いていきます。
よくも、悪くも。
皆さんは、どんな自分になりたいですか?
そのために、どんなセルフイメージを抱きますか?
参考文献:影響力の武器 実践編第二版 N・Jゴールドスタイン他 誠心書房
心理学のおもちゃ箱
心理学はありのままの人間の行動を理解することであり、身の回りに起こった現象、物事を理解するための思考の道具です。
心理学を学ぶことによって、いろいろな物の見え方が変わっていきます。
すると、考え方が変わります。感じ方が変わります。行動が変わります。結果が変わります。
そして、人生が変わっていきます。
今ここの連続は未来を創っていく。
今ここの私はどんな考え方を持ち、どんな行動を行っているか。
これを自分で探っていきましょう。
人は皆、自分が創り上げた世界で生きています。
例えば、同じ職場で働いていても、「なんてくだらない職場だ。上司は自分のことしか考えてない。こんな会社にいても仕方ない。」という人がいる一方で、「なんてすばらしい職場だ。毎日トラブルは起こるけれども、自分の能力、可能性を伸ばすチャンスに溢れている。」という価値観に立つ人がいる。
そして、自分の世界観、考え方が正しいことを証明するように生きていきます。
この職場がダメであることを証明するように、ある人はあら探しをはじめ、ある人はチャンスを探します。
どちらがいい悪いはありません。
人から受け取るメッセージは、受けた側のみならず、発した本人にとっても、発した人の無意識から出てきたいわば暗号です。
メッセージは言語的・非言語的メッセージがあり、発した本人ですら本当に伝えたいことを正確に表現しているとはわかっていなかったりします。
その暗号を解釈するにあたっては、洞察力が必要となる。
人は、五感(視覚・聴覚・触覚・舌覚・嗅覚)で外界から刺激を受け、それを自分の脳内で解釈し、言語化し、行動へと変換していきます。
五感で受けた刺激は、自己独自のフィルターによって、意味づけがなされる。
友達からチョコレートをもらったとします。
ある人は、素直に人を信じます。すると素直に喜ぶことができるでしょう。ある人は人を疑います。「媚へつらってる。」と解釈し、素直に喜ばないかもしれません。
人を信じることができないのは、過去に大切な人から裏切られた経験があるのかもしれません。
また、幼いころに両親がそのように教えた、または両親のそんな態度を無意識のうちに学んだのかもしれません。
そこには、正しい、間違いということはなく、それぞれが独自の世界観を持っているということです。
まず、人はそれぞれの価値観の多様性の中に生きていることを理解すること。
そして、自分が幼少期に無意識的に創り上げた世界はどんな価値観か。
また、それに囚われる必要がないこと。自分の中には新しい可能性に溢れていることに気付けば、今ここからの時間は、過去とは違ったものになっていきます。